9–10 Feb 2023
Asia/Tokyo timezone

Oslo法と(p,2p)反応を用いた中性子過剰核の中性子捕獲反応測定計画

9 Feb 2023, 14:05
25m

Speaker

Yasuhiro Togano (RIKEN Nishina Center)

Description

r過程による重元素合成を理解するには、中性子過剰核の中性子捕獲反応断面積の測定が不可欠である。しかし現在の実験施設でこの反応の直接測定を行うことは困難であるため、その断面積データはほぼないに等しい状況である。そこで我々は中性子過剰核の中性子捕獲反応断面積を高効率で測定する間接的手法、「(p,2p)-Oslo法」の開発をすすめている。Oslo法は中性子捕獲反応で生成される核を別の反応で生成し、その励起エネルギーと脱励起ガンマ線を測定することから中性子捕獲反応断面積を決定する手法である。これまでOslo法はほぼ安定核にのみ適用されてきた。我々はその手法を(p,2p)反応と組み合わせることで不安定核に適用する。(p,2p)-Oslo法を確立することができれば、132Sn近傍核の中性子捕獲反応断面積の統計成分を高効率で決定することができる。我々は2023年秋以降にRIBFでまず安定核のビームを用いて(p,2p)-Oslo法の検証実験を行う予定である。

本公演では(p,2p)-Oslo法を紹介し、そして2023年度以降に行う予定である安定核を用いた(p,2p)-Oslo法の検証実験及び将来の132Sn周辺核の測定計画について議論する。

Primary author

Yasuhiro Togano (RIKEN Nishina Center)

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